ひさびさに良い作品見つけちゃいました!
こんにちはすぱうろです。僕はサスペンス物が大好きです。そんな僕がまたまた面白い作品に出会いました。その名も「クリーピー偽りの隣人」です。この作品は小栗旬主演の「ミュージアム」とか「冷たい熱帯魚」とか東野圭吾原作の「さまよう刃」とかユースケ・サンタマリア主演の「火の粉」とかが好きな人だったら間違いなく楽しめる作品です。僕はどの映画も好きですがある意味大嫌いです。(あ、冷たい熱帯魚は全般的に嫌いです。)大好きな点は、残虐なシーンをほとんど映像化しないで人を怖がらせることができていること。逆に嫌いな点は「それって思いついても形にしますか?」って言うぐらい後味が悪くなるストーリー。これらの映画を見て学ぶことがあるとすれば「僕みたいなヘタレは、人に恨まれないように慎ましく生きよう」って事ぐらいです。特に子供ができてからは、これらの物語を見ると心が痛みます。
クリーピー偽りの隣人ってどんな話?
「クリーピー偽りの隣人」のメインキャストは西島秀俊と香川照之。この二人で思い出すのが「MOZU」ですが、正直「MOZU」は途中で見るのを辞めてしまいました。ですので、あまり期待せずにdTVにて視聴を始めたのですが、これがまた怖い。そして私の大好物な映画でした。最近wowowで見た「ミュージアム」とユースケ・サンタマリアが熱演した「火の粉」を足して2で割って、「冷たい熱帯魚」の残虐シーン・洗脳を足したような作品ですが、これはこれで楽しめました。ただ、この作品はよくできているのですが、犯人の犯行動機に共感性が見いだせない点では異質な作品です。その分、自分が巻き込まれたことを想像すると救われない怖さがあります。
犯人の香川照之演じる「西野昭雄」は典型的なサイコパス。この日本において平然と「他人を演じて暮らす」怖さや、「善良な誰かに寄生して生きる」犯罪者の怖さが浮き彫りになっています。また人が恐怖を感じるときに、本来人に知られてはならない秘密を平然とひけらかしてしまう人たちの精神性に対する恐怖や心の底から自責の念が無く、問題の本質を他者に求める精神性を目の当たりにした時の絶望感があるように感じます。ドラマなのでどうしても人の死や犯罪などを引き合いに出さなければ物語として成立しないのはしようがないことなのですが、これらの恐怖はすべて、僕達が日常で感じている理不尽や憤りをわかりやすい形で表現しているだけで、本来それぞれの生活の中で共感できる憎悪が自分たちの心の奥底にあるせいかもしれません。
香川照之の怪演が光る
僕にとって香川照之さんは「僕より逝っちゃってるボクシングマニアのおっさん」ですが、この作品は香川照之の一人舞台と言っても過言ではありません。こうやってちゃんと仕事をしている姿を拝見すると尊敬の念と、「ボクシングばっかり見てるわけじゃなくてちゃんとお仕事もしているのね」っていう安心感wを感じさせてくれる良い作品でした。そして、ことごとく警察の行動が軽率。次々と軽率過ぎて嫌になります。
今後もこの手の作品は増えると思いますが、くれぐれも犯罪抑止に寄与するように願っています。確実に後味は悪いですが面白い作品です。こんな作品が見られるのも動画配信サービスを契約している特権だとしみじみと感じました。ではまた!